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|| 2010年05月08日


アニメコンベンション 参加者数ランキング 2010年度版

しかし、最近、北米では、1年を通して、大小様々な規模のコンベンションが各地で行われるようになりました。Anime ExpoやOtakonなど、日本でも名の知れたコンベンションはともかく、今や、何処で、どの位の規模のコンベンションが行われているのか、分からない状態になってきました。

元々、コンベンションを参加者別に紹介しているページは少なく、調べるのも一苦労。しかし、これはある意味問題です。日本から海外のイベントに興味を持ち、米国のコンベンションに参加したいと思っている人が、正しい情報が得られない状況にあるのですから。

そこで、アメリカ・カナダで開催されるコンベンションを参加者の人数を元にランキング化して、何処で、何時、どの位の規模のコンベンションが行われているのかをはっきりしたいと思います。

その名も、「アニメコンベンション 参加者数ランキング 2010年度版」

これを見れば、今後米国のコンベンションに参加する時、役に立つのではないでしょうか?
ではさっそくスタート。

※表記している参加者数は各コンベンションが発表している数を使用していますが、一部、およその人数で表記してある場合がありますので、あくまで参考指標として、ご覧ください。

アメリカ - The United States of America
順位 コンベンション名 開催地 開催時期  参加人数 開始年 初年人数
1位 Anime Expo ロサンゼルス 7月 44,000 1992 1,750
2位 Otakon ボルティモア 7/8月 26,586 1994 379
3位 New York Anime Festival ニューヨーク 10月 21,338 2007 15,000
4位 Sakura-Con シアトル 4月 18,002 ('10) 1998 313
5位 Anime Boston ボストン 4月 17,236 ('10) 2003 4,110
6位 Anime Central シカゴ 5月 17,200 1998 1,203
7位 A-Kon ダラス 5月末 16,037 1990 380
8位 FanimeCon サンノゼ 5月末 14,928 ('08) 1994 200
9位 Anime Weekend Atlanta アトランタ 9月末 11,717 1995
10位 Ohayocon コロンバス,OH 1月 10,120 ('10) 2001 800

注記:参加人数は、特記以外は2009年度を使用。
OH=オハイオ

まず、こちらがアメリカ国内で行われているコンベンションのTOP10になります。一部では、アニメノース(Anime North)を含むランキングもありますが、アニメノースはカナダのコンベンション。確かに、「北米」の括りでランク化すればそうなりますが、「アメリカ」に限定するとこういった順位になります。

こうやって表にして見てみると、米国で「大型コンベンション」と呼ばれるコンベンションは、開催時期は多少のバラつきがあるものの、開催地は綺麗に分散しています。また、ランキング上位=人口上位の都市というのも興味深いです。

さて、順位について、詳しく見ていきましょう。1、2位は相変わらずといったところですが、3位以下が興味深いですね。特に、2007年から始まったニューヨーク・アニメフェスティバル(以下NAF)や2006年から始まったアニメボストンなど、「東海岸」で行われているコンベンションが台頭しています。この両都市は、メガロポリスと呼ばれる全米でも人口が密集している地域で行われるコンベンションなので、上位に来るのは当然なのかもしれません。

当ページでもおなじみ、シアトルで開催されるサクラコン(Sakura-Con)も、西海岸では2位、全体では4位に位置しています。しかし、同時期に行われるアニメボストンの勢いには敵わず、もしかすると来年は順位が変わってしまうかもしれません。

6位のアニメセントラル(Anime Central)は、その名の通り、米国の中部に位置するシカゴで開催される、同地区最大の規模を誇るコンベンション。過去に漫画家、赤松健が参加したことで見知った人も居るかもしれません。人口で見ると、シカゴは全米3位の都市ですが、コンベンションの参加者は意外と低いですね。シカゴは在米邦人も比較的多い地域なんですが、それがコンベンションの規模に結びつくわけではないようです。ただ、現時点では、6位(17,000人)に位置していますが、2010年度のイベントが来週開催されるので、もしかすると、順位をあげる可能性があります。

9位には、96年の夏季オリンピックの開催地となり、一躍有名となったアトランタで行われるコンベンション、アニメウィークエンドアトランタ(Anime Weekend Atlanta )がランクイン。こちらも米南部地区では最大で、日本からもゲストを呼び、今年で15回目を迎える、意外と歴史のあるコンベンション。

そして、10位のオハヨーコン(Ohayocon)は、オハイオ州のコロンバスで開催されます。1月に開催されるコンベンションで、今年晴れて1万人を突破した、比較的新しいコンベンション。意外と知られてませんが、コロンバスはサンフランシスコ、ジャクソンビル(フロリダ)に次ぐ、全米15位の人口を誇る街。街自体もここ数年の成長は目を見張るものがあります。コンベンションに呼ばれるゲストは、今のところ、現地の吹き替えの声優やプロデューサーのみですが、今の成長率を考えると、もしかすると今後さらに増える可能性があります。言わば、ダイヤの原石のようなコンベンションかもしれません。

では、上記以外で、日本でも名の知れた中規模のコンベンションがどのぐらいの規模なのかを見てみましょう。(順位は無し)

その他の主なコンベンション
コンベンション名 開催地 開催時期 参加人数 開始年 初年人数
ANIME NEXT ソマーセット,NJ 6月 7,900('08) 2002 1,071
Nan Desu Kan デンバー 9/10月 6,125('08) 1997 205
Katsucon ワシントンD.C. 2月 6,000 1995 500
Oni-Con ヒューストン 10月 6,000 2004 3,000
Animazement ローリー,NC 5月末 5,970 1998 540
Metrocon タンパ,FL 7月 5,400('07) 2003 1,600
AnimeFest ダラス 9月 4,629('07) 1992 105
Kawaii Kon ホノルル 4月 4,479 2005 1,903
Kumoricon ポートランド 9月末 4,470('08) 2003 419
Ikkicon オースティン,TX 1月 4,203('10) 2007 2,500
Middle Tennessee Anime Convention ナッシュビル 4月末 4,200 1999 300

注記:参加人数は、特記以外は2009年度を使用。
FL=フロリダ、NC=ノース・カロライナ、NJ=ニュージャージー、TX=テキサス

米国では、参加者が1万人以下のコンベンションが数え切れないほどあります。中には数百人規模の小さな小さなイベントもあります。ここでは、その中でも、中規模のイベントで、現地でもわりと名の知られているイベントとその参加者数を挙げていきます。

まず表を見てみると、1万には届かずも、それなりの動員があるイベントが結構あります。開催都市別に見ていくと、多くが、いわゆる米国の地方の「中核都市」で行われているのが面白いですね。都市の規模で言えば、たしかに、参加者数が劇的に変化するのは難しいかもしれません。

さて、これら平均3000〜4000人規模のイベントですが、1万人以下だからと言って、決して悪いコンベンションとは言えません。デンバーで開催される、ナンデスカン(Nan Desu Kan)、ノース・カロライナのローリーで行われるアニメーズメント(Animezement)、ハワイ・ホノルルで行われるカワイイコン(Kawaii Kon)など、中規模ながら日本からのゲストが多いイベントもあり、一概に、ゲストの豪華さ=参加者の多さに結びつきません。コンベンション選びをするには、まず数よりも内容で調べていくのが一番のようです。(当たり前ですが)

では、次に、参考の為にアニメ以外のジャンルで開催されるコンベンションとその参加人数を見てみましょう。

アニメ以外のコンベンション参加人数
コンベンション名 開催地 開催時期 参加人数 開始年 初年人数 ジャンル
Comicon-International サンディエゴ 7月末 140,000 1970 145 アメコミ
New York Comic Con ニューヨーク 不定 77,000 2006 33,000 アメコミ
PAX シアトル 7月 60,750 2004 1,337 ゲーム
PAX East ボストン 3月 52,290 2010 52,290 ゲーム

注記:参加人数は、特記以外は2009年度を使用。

ゲームやアメコミなど、アニメ以外のコンベンションの参加人数を見てみると、さすがとも言える参加人数を誇っています。特にサンディエゴで行われる、サンディエゴ・コミコン(Comicon-International)は、アニメエキスポの4倍。一方のアニメエキスポは2006年に4万を超えた後は、千単位での成長のみで、鈍化傾向にあります。むしろ、米国のアニメコンベンションの天井が見えてしまっているように思えますね。

それでは、北米参加者数TOP10に入っていた、アニメノースを含む、お隣「カナダ」のコンベンションと、その順位を見てみましょう。

カナダ - Canada
順位 コンベンション名 開催地 開催時期 参加人数 開始年 初年人数
1位 Anime North トロント 5月末 14,800 1997 800
2位 Otakuthon モントリオール 7月末 5,500 2006 1,872
3位 Anime Evolution バンクーバー 8月 5,000 2003 1,276
3位 Animethon エドモントン 7月 5,000 1994
5位 Otafest カルガリー 5月末 4,361 1999 700

カナダで行われるコンベンションは、同国最大の都市、トロントで開催されるアニメノースのみが1万越え。あとは、米国なら中規模のレベルのみ。ただ、米国とカナダは往来が頻繁にあるので、成長する必要は無いのかもしれませんね。

余談ですが、2位のモントリオールで行われるオタクソン(Otakuthon)、4位のエドモントンで行われるアニメソン(Animethon)など、カナダは最後にソン(thon)がつくのが特徴みたいですね。-athonには、長時間におよぶイベントという意味があるので、米国で言う、コン(con)ですね。同じ英語を使う国でもこういった違いがあるんですね。

以上が、北米で開催されるコンベンションの参加人数ランキングでした。

っと、今回はこれだけでは終わりません。せっかく北米のアニメコンベンションの参加人数が分かったのですから、次は世界のコンベンションの参加人数を見てみましょう。

まずはこちらから。

ブラジル - Brazil
コンベンション名 開催地 開催時期 参加人数 開始年 初年人数
Anime Friends サンパウロ 7月 120,000 2003

南米一の規模を誇るブラジルのコンベンション。開催6年にして10万人規模にまで成長した、今最も成長著しいコンベンションでもあります。さすがはラテンパワーと言ったところでしょうか?過去にJAM-Project、影山ヒロノブが参加し、ネットでもその盛り上がりが話題になったコンベンションでもあります。

では、次に欧州のコンベンションを一気に見ていきましょう。

フランス - France
コンベンション名 開催地 開催時期 参加人数 開始年 初年人数
Japan Expo パリ 7月 164,000 2002 21,000

ドイツ - Germany
コンベンション名 開催地 開催時期 参加人数 開始年 初年人数
Connichi カッセル 9月 15,000 2002 1,500
AnimagiC ボン 7月 12,000 1999

スペイン - Spain
コンベンション名 開催地 開催時期 参加人数 開始年 初年人数
Salón del Manga de Barcelona バルセロナ 10月 65,000 1995

パリのジャパンエキスポは2006年に5万を突破したと思ったら、いつの間にか10万人規模に。これには、さすがに敵いませんね。スペインも、アニメエキスポ以上の動員を記録してますね。こちらもラテン系なので、パワーが違いますね。一方のドイツは、1万人は超えていますが、欧州内ではまだまだ。北欧州からの参加者も多いようなので、こちらは成長途中と言ったところでしょうか?

<追記>
ドイツの事情に詳しい、Kirameki Snow Sugarの管理人様より、ドイツの様子についてより詳しい情報を頂きましたので、掲載させていただきます。

「ドイツの Connichi は消防法の関係で、おそらくこれくらいがチケット発券できる限界人数。 会場を移さない限りこれ以上は増やせないようです。 AnimagiC は雑誌の読者限定イベントでして、これも爆発的に参加人数が増えることはなさそうです。」(Twitter

ドイツのコンベンションは、説明にもあるように成長できない理由がいくつかあったようですが、消防法は意外でした。会場の規模が原因であれば、今後会場が変われば、「増える」というよりも「増やせる」ということになりますね。

ちなみに、アメリカでも、サンディエゴ・コミコンがドイツのConnichiと同じように入場者の制限を設けていますが、こちらも同じ理由なのでしょう。AniMagiCの読者限定もユニークではありますが、参加者を増やすのは難しそうですね。

そして、最後になりましたが、本家日本のコンベンションを見てみましょう。

日本 - Japan
コンベンション名 開催地 開催時期 参加人数 開始年 初年人数
コミックマーケット 東京 8月&12月 560,000 1975 700

参考にコミケを選んだ理由は、今回紹介したコンベンションは全てファンが主体となって行われるイベントのため。企業の見本市とはまた違うので、TAFや米国のE3は省きました。それにしても、コミケの5年前に始まっているサンディエゴ・コミコンでさえ、14万が最大だと言うのに、3日で56万人を動員するコミケは、もう別格ですね。

さて、今回北米のコンベンションを参加者別に見てきましたが、順位以外に、これらの事が見えてきました。

1.大型コンベンションは開催都市の人口に比例する。
2.どのコンベンションも成長率が鈍化傾向にあるが、「東海岸」は例外。
3.ただし、米国のコンベンションの参加者は最大4万人が限界の可能性がある。
4.日本からのゲストは、参加者の増加にあまり影響しない。

と言ったところでしょうか?

4番目の「日本からのゲストは、参加者の増加にあまり影響しない。」ですが、ゲストが良ければ参加者も増えるという考えは、あまり当てには出来ません。

例えば、日本で、今勢いのあるAKBが今年のAXに参加することが決定しましたが、実はこれが初の渡米ではありません。昨年のNAFにもAKB48がゲストとして呼ばれています。しかし、そのNAFの去年の参加者は2008年から3000人しか増えていません。初年度〜2008年も3000人程度の伸びなので、安定はしていますが、ゲストによって参加者の増員は変化することは無いようです。ということは、AXにAKBが参加したからと言って、いきなり1万人が増えるのかと言われたら、あまり期待できません。

また、この数年、コンベンションは企業のプロモーションの場に使用されてきましたが、海外のコンベンションは、いわば学園祭と変わらないのですから、こちらも、あまり効果も得られず一斉に撤退しています。

見栄えだけ良くすることに必死になってきたコンベンションですが、最近は、参加者が本当に求めているもの、いわゆる「交流の場」を大切にしているコンベンションが残る時代になってきました。ゲストが居ようが居まいが、少なくとも5000人は集めることは出来るのですから、ゲストはイベントに花を添えるだけの存在にしておき、あくまで主役は「参加者」というスタンスを守って行ければと思います。

今回は以上です。

文 ヨシ沢



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